長さ約1.5メートル

秋田蕗(あきたふき)

 秋田蕗は、キク科フキ属の一種で、秋田市仁井田地区で栽培されている秋田市の特産品です。

 民謡「秋田音頭」にも謡われる秋田蕗は、『秋田の国では 雨が降ってもカラ傘などいらぬ 手ごろの蕗の葉サラリとさしかけ さっさと出て行がえ』と謡われているほどです。大きいもので、茎の長さ約1.5m 、茎の直径が5cm 、また、円形の葉は直径が約1.3mと長大なことでも知られています。

 昔は、北海道や東北各地で自生していた記録がありますが、今は栽培しているもの以外は、ほとんど姿を見ることができません。生産はすべて契約栽培であり、県内ではほかに鹿角市で栽培されているのみです。

蕗刈り撮影会

 秋田市では毎年6月に、(財)秋田観光コンベンション協会の主催で、観光レディーによる蕗刈り撮影会を開催しています。今年もカスリにモンペの秋田おばこ姿のあきた観光レディが蕗刈りを行いました。

 

秋田蕗のお土産

 秋田蕗は、茎の部分を食用としていますが、肉質が粗く繊維が多いため、砂糖漬けに加工されて出荷され、お土産用に販売されています。また、食用以外では、工芸品の「秋田蕗摺(あきたふきずり)」の材料として用いられています。「秋田蕗摺」は、秋田蕗の葉脈や茎の細かい筋を布や紙に鮮明に刷り込む染色工芸です。1862年(文久2年)、宮腰精次郎が考案しました。ふすま、ふろしき、建具、屏風、衝立、日傘などが作られています。